ガルバノスキャナーとは
ガルバノスキャナー
ガルバノスキャナーはモーターのシャフトに取り付けたミラーを任意の位置にポジショニングするための光学部品になります。元々はガルバノメーター(検流計)の構造を利用した事が名前の由来となっています。これは、モーターに一定の電流を流した際に発生するトルクと、ローターに取り付けられた渦巻き状のバネによる反発力が均衡する位置で停止する構造になっています。現在では、位置決め精度を向上させるためにモーターに位置検出センサーが取り付けられ、サーボドライバーとセットでフィードバック制御で使用するのが一般化しています。更にフィードバック制御になる事で従来は高速化の妨げとなっていた渦巻き状のバネは不要となり、動的性能も大幅に向上させる事が可能になりました。
2軸のガルバノスキャナーを組み合わせる事によりXY平面の任意の位置にポジショニングが可能なため、文字や図形などの軌跡を走査するベクタースキャンを得意とするのが特徴です。位置検出センサーには回転量をアナログ電圧に変換したアナログタイプと、ロータリーエンコーダー等を使用したデジタルタイプに分類されます。アナログタイプは温度変動などがある一方で比較的に安価であるため、レーザーマーキング等で多く使用されています。デジタルタイプは比較的に高価である一方で温度変動の影響を受けにくいため、高精度な位置決めが必要な微細加工などに多く使用されています。